プロボクシングでは最近、今永虎雅選手が注目され始めています。
高校時代は井上尚弥選手のアマ7冠を超える、アマ10冠を獲得。
現在は大橋ジムに所属し、世界チャンピオンを目指して日々練習中です。
アマ10冠の響きからエリートな感じがする今永選手ですが、実は相当な苦労人でした。
今回は今永選手の経歴について、SNSやニュースを深堀してまとめてみました。
今永虎雅選手のWikiプロフィール
生年月日:1999年8月9日
出身:大阪府河内長野市
所属:奈良県王寺工業高校 → 東洋大学 → 大橋ジム
身長:177cm
体重:
リーチ:
アマチュア戦績:126戦113勝13敗
プロ戦績:2戦2勝(2KO)
井上尚弥もなしえなかった高校8冠、アマ10冠を獲得
今永虎雅選手はあのモンスター:井上尚弥選手が獲得した高校7冠を超える、8冠を高校時代に獲得しています。
大学時代も合わせると、アマチュアで獲得したタイトルは合計10冠です。
井上尚弥選手が獲得したタイトル
高校1年:国体
高校1年:選抜
高校2年:国体
高校3年:インドネシア大統領杯
高校3年:インターハイ
高校3年:全日本選手権
今永虎雅選手が獲得したタイトル
高校1年:国体
高校1年:選抜
高校2年:インターハイ
高校2年:国体
高校2年:選抜
高校3年:インターハイ
高校3年:国体
大学:国体、台北カップ
高校生が獲得できるタイトルは、インターハイ、国体、選抜となっており、選抜のない高校3年を除くと、合計で8つのタイトルを獲得できます。
今永虎雅選手はその全てで、史上初のパーフェクトとなる8冠を達成しました。
ちなみに井上尚弥選手は高校2年の時のインターハイ準々決勝で敗退。
参考:【連載】最速王者~「怪物」井上の強さ(3)栄光と挫折:アマ時代の敗北糧に
さらに2年の選抜は、3.14の震災の時だったため中止となっています。
しかしその代わり社会人も参加するシニアの大会2つ(インドネシア大統領杯、全日本選手権)で優勝。
インターハイを落としたとはいえ、シニアで優勝していた井上選手はまた別格の強さを誇っていたようです。
今永虎雅選手の経歴について
経歴:幼少時代
・父親に連れられてグローブ空手を始める
・最初は怖くて練習を見ながら泣いていた
・大会に出ても3位までしか行けない
・同年代の兼田将暉(現K-1選手)が強くて勝てなかった
今永選手は空手を始めるも、同じ年の兼田将暉選手になかなか勝てなかったそうです。
兼田将暉選手は現役のK-1選手で、戦績は19戦17勝2敗の強者。
この選手が壁となり、大会での優勝がほとんど出来なかったそうです。
経歴: 中学時代
・今度は椿原龍矢が壁となる
・中学2年でボクシングを始める
・攻めに出ると相手がどんどん倒れ才能が開花
・連勝して調子に乗ってしまう
・高校で同級生となる荒本に惨敗して挫折を味わう
中学時代はキックボクシングのトーナメントに出場。
しかし今度はまたも同じ年の椿原龍矢(戦績19戦13勝(3KO)5敗1分)が壁となり、4戦4敗を喫してしまいます。
そして中学2年の時にボクシングに転向。
これまでの守りの姿勢から一転、攻めの姿勢に転じると、相手をどんどん倒し連勝を重ねます。
しかし後にチームメイトとなる荒本一成選手に一方的に打ち込まれ敗北、またも挫折を味わってしまいます。
経歴: 高校時代
・親元を離れての寮生活を始める
・全国から強者が集まる合宿に参加
・堤駿斗、松本圭佑、中垣龍汰朗らと自分との差を痛感する
・一念発起して練習に打ち込む
・結果はすぐに表れ、高校8冠を達成
今永選手は中学時代に敗北した荒本選手とともに、奈良の王寺工業高校に入学します。
そこで全国の合宿に参加し、 堤駿斗、松本圭佑、中垣龍汰朗らと一緒に練習。
これまでは強いと思っていた自分とのレベルの差を痛感して「自分はキック出身のポっと出じゃないか…」と思ったそうです。
そこからは練習をしっかり継続し、井上尚弥選手もなしえなかった高校8冠を、ライバルである荒本選手とともに達成することになりました。
経歴: 大学時代
・国体、台北カップのタイトルを獲得
・東京五輪の選抜大会決勝で敗れる
・プロに進むことを志す
大学は東洋大学に進みましたが、その目的の一つが東京五輪に出場すること。
しかし選抜大会の決勝で、成松大介選手に敗れ、五輪出場の夢は消えてしまいます。
目標が消えてしまい落ち込む今永選手ですが、気持ちを切り替えプロに進むことを決意し、大橋ジムに入門することを決意します。
経歴:プロ転向後
・八重樫トレーナーとともに練習
・八重樫トレーナーの緻密な知識や技術を学んでいく
・プロ初戦は圧勝も緊張した
大学卒業後は悩んだ末、井上尚弥選手のいる大橋ジムに入門。
そこで八重樫トレーナーとともに練習をします。
八重樫選手は根性で戦うイメージがありましたが、今永選手曰く実は緻密に考えたボクシングをすることに気付かされ驚いたそうです。
6月に行われたプロデビュー戦はKO勝ちするも、めちゃめちゃ緊張したとのこと。
今後も八重樫トレーナーとともに、世界王者を目指すべく練習を重ねています。
参照:アマチュア10冠ボクサー、今永虎雅。群雄割拠のライト級でスターになれるか
《衝撃KOデビュー》“次世代モンスター”今永虎雅(22)とは何者か? 井上尚弥を上回るアマ戦績も「全く別の世界。騒がれるのは苦手」
階級はライト級!ロマチェンコ、デービスなど怪物ぞろいの茨の道!
今永選手はライト級ですが、そこにいる世界の選手は化け物ぞろい。
ぶっちゃけ井上尚弥選手のいるバンタム級よりも、怪物が揃っているといって良いでしょう。
ここで世界チャンピオンのチャンスが巡ってきたら、間違いなく日本中が注目するんじゃないでしょうか。
ワシル・ロマチェンコ
アマチュア戦績は396勝1敗、オリンピック金メダリストの超エリートです。
プロでも強さを見せ、パウンドフォーパウンド1位になった経歴もあります。
技術や知名度はおそらく世界トップの超化け物。
日本人では過去に中谷正義選手が挑んでいますが、9ラウンドTKO負けを喫しています。
ガーボンタ・デービス
メイウェザーの愛弟子と知られるデービスはプロ戦績27戦27勝(25KO)。
早い段階でのKO勝利が多く、KO率は9割以上の怪物です。
しかしプライベートではトラブルが多く、逮捕や起訴されたことが何度もあります。
デヴィン・ヘイニー
激戦区のライト級で4団体統一を成し遂げたのが、デヴィン・ヘイニー。
アメリカの選手で20歳で世界王者を獲得すると、その後も強豪選手を次々と撃破します。
高速ジャブとパワフルなファイトが持ち味で、KO率は50%ほど。
ウェイト的にスーパーライト級やウェルター級に上げると言われていますが、戦うとなれば強力な敵になるのは間違いないでしょう。
テオフィモ・ロペス
ライト級で3団体統一を成し遂げていたのが、アメリカの テオフィモ・ロペス 。
ロマチェンコには2020年に判定勝利しており、この時王座統一に成功しています。
ジョージ・カンボソス・ジュニアに敗北して王座から陥落しますが、まだまだ強さは健在なのでこちらも大きな壁になりそうです。
世界チャンピオン&井上尚弥を超える可能性はある?
今永虎雅選手は、井上尚弥選手も成しえなかった高校タイトル8冠を達成しています。
そういう意味では井上選手を超える逸材になる可能性も、十分あるでしょう。
井上尚弥選手は先日パウンド・フォー・パウンドで1位になりましたが、今永選手がそこを目指せるかどうかは今の段階を見るとまだまだ厳しいと思います。
しかし今後力をつけていけば、第2のモンスターと呼ばれる日も現実味を帯びるはず。
井上尚弥選手は35歳頃に引退するとコメントしていますが、その後のスターに今永虎雅選手が出てくるんじゃないでしょうか。
しかしライト級はバンタム級以上に厳しい階級ですし、ここを勝ち抜くのは難しいと思います。
今後も実力をつけていき、いつかロマチェンコを倒してほしいですね。
まとめ
以上、今永虎雅選手の経歴やプロフィールをまとめてみました。
アマ10冠の響きから、エリートのような印象を受けた人も多いと思いますが、意外と苦労人だったことに驚きですよね。
今後の活躍に期待していきましょう!
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