2017年3月12日に行われた「名古屋ウィメンズマラソン」では、日本人の安藤友香が2時間21分36秒の日本歴代4位のタイム、順位は全体の2位でゴールした。
安藤は初マラソンだったのだが、これは天満屋の坂本直子が出した2時間21分51秒を塗り替える、日本女子の初マラソン歴代最高記録となる。
世界陸上の派遣記録となる2時間22分30秒も突破し、夏に行われるロンドン世界陸上大会への出場はほぼ決定となりそうだ。
腕をだらりと下げた走り方が特徴なのだが、これはマラソン向きと言えるかもしれない。
安藤友香のプロフィール
本名 安藤 友香
読み方 あんどう ゆか
種目 長距離走
所属 スズキ浜松アスリートクラブ
生年月日 1994年3月16日(22歳)
出身地 岐阜県
身長 161cm
体重 43kg
自己ベスト
5000m 15分32秒67
10000m 31分58秒71
ハーフマラソン 1時間9分51秒
マラソン 2時間21分36秒
安藤友香の独特の走り方「忍者走り」はマラソン向き?
安藤友香は初マラソンながら、2時間21分36秒(初マラソン日本最高、日本歴代4位)と言う好タイムでゴールした。
安藤友香の走り方には非常に特徴があり、腕をだらりと下げたまま走ると言う、一般とは違うフォームだ。
普通であれば、腕大きく振り、下半身と連動させて前に進むのだが、安藤の走り方はこれに当てはまっていない。
この独特の走り方(フォーム)については、安藤も何度も修正してきたらしく、本人はこう語っている。
この日のレース中盤までは混戦模様だった。その中で、両手を下げたままほとんど腕の振りのない独特のフォームが目立った。上半身の動きは最小限だが、下半身は軽快なピッチで歩を刻む。腕を動かさずに足を動かすのは日常生活でも難しい。理にかなった動きとは思えないのだが、安藤は実にスムーズに走り、終盤に外国人選手に抜かれるまでトップを守った。
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本人はこう説明する。「もともと上半身の使い方がよくなくて、腕を振っても足と連動しなかった。それでこういう走り方に。私としてはまったく違和感はない」。しかし、この特徴的なフォームは学生時代から何度も修正されてきた。駅伝の強豪、豊川高を卒業後、実業団を2度移籍して2年前に現所属へ。里内正幸コーチらの指導であらためてこのフォームに落ち着いた。
引用:https://www.daily.co.jp/general/2016/05/06/0009053538.shtml
また元マラソン日本記録保持者の、高橋尚子はこう分析しているようだ。
高橋尚子「安藤選手は走るフォームが非常にマラソン向きでブレないと言う所が、一ついいところですけど、気持的にもすごく冷静で判断がずっとできていたのが、これから楽しみな選手だなと思いました。」
いかにスタミナを消費せず、省電力で走るかがカギとなってくるマラソンでは、安藤友香のような上下動や腕振りの少ないフォームは、非常に適しているのかもしれない。
2000年ごろに同じように独特の走り方の選手が中国にいたのだが、それが「孫英傑」と言う選手だ。
孫英傑も安藤のように腕をだらりと下げた走り方をしており、周囲からはフォームに批判的な意見もあったようだが、長距離トラックやマラソンでも日本人が全く歯が立たないほど速く、ほとんどの種目で世界レベルの好記録を残している。
孫英傑の自己ベスト
5000m 14分40秒41(2002年)
10000m 30分07秒20(2003年)
ハーフマラソン 1時間08分40秒(2004年)
マラソン 2時間19分39秒(2003年)
同じように結果を出し知恵る選手がいるのを見ると、安藤友香のフォームも長い距離を走るには合理的と言えるのかもしれない。
孫英傑は世界陸上で銅メダルを取るも、その後ドーピング疑惑で競技から追放されてしまっていた。
アジアの選手ながら世界記録も狙えただけに、とても惜しい選手だ。
しかし安藤友香も同じように、マラソンで2時間20分切りが出来るポテンシャルを秘めている可能性はあるだろう。
世界陸上では野口みずきの持つ、2時間19分12秒の日本記録も狙ってほしいものだ。
コメント
失礼します。
私が思うに、
「理にかなった動き」とは、
筋力よりも重力を利用し、
身体構造に沿って省エネで最大効力を発する動き」
と言えるのではないかと思っています。
このマラソン選手の動きは腕の振りが少ないことが注目されていますが、
おそらく股関節の脱力により腕の振りを最小限にして、
背骨を中心に左右の捻れ、つまり動きのロスを最小限に抑えているように
見えます。
素人私見ですがそう思いました。
ありがとうございました。